段ボールがまた値上げをするのか?2022年度の状況を考えてみる
前回、段ボールの値上げは2018年に2年続けて行われ、しばらくは落ち着くだろうと予想されていましたが、ついに値上げの発表がされました。
値上げの発表を行ったのはレンゴーと大王製紙の2社です。
ここ最近の流れを見ていくと、まず値上げはするだろうと予想されます。
しかし、どのような流れで動いていくのか、どのような状況になりそうか気になるところですよね。
今回は、段ボールの値上げについて、気になる点を考えていきます。
あくまで主観が入っているので参考程度にしてもらえると幸いです。
段ボールの値上げはあるのか(2022年度)
私が予想するにはまず値上げは進められると考えます。
なぜそのように考えるか、発表された記事や各社の状況を参考にしているので内容についてまとめます。
王子製紙はまだ発表していませんが、年末、年明けあたりには追随しての発表だろうと予想しています。
段ボールの値上げ発表(レンゴーついて)
2021年の11月30日の記事にて、レンゴーは2022年2月1日出荷分から1キロ10円以上値上げすると発表しました。
その要因としてはガスや石炭、古紙と言った原燃料費の上昇に対応するためや、シートを貼り合わせるための糊の原料であるコーンスターチの高騰も挙げられます。
それに加えて物流費の上昇も向かい風となっているようです。
因みに古紙に関しては雑誌や新聞紙が対象となり、前回のように中国へ流れて手に入らないという問題ではなく、単純に雑誌や新聞紙の大幅需要減に伴って古紙不足が発生しているだとか。
また段ボールだけに留まらず印刷・情報用紙などの洋紙、紙管原紙などにも値上げは展開される予定なので、紙製品全般的な値上げ活動となりそうです。
段ボールの値上げ発表(大王製紙について)
2021年12月13の記事にて大王製紙もレンゴーに追随して値上げの発表をしました。
時期はレンゴーと同時期で2022年2月1日出荷分、1キロ10円以上、包装用紙が+15%と打ち出されました。
値上げの理由は原燃料価格の高騰、物流コストの上昇が挙げられています。
また環境問題の取り組みとして、CO2削減活動も積極的に行うために、そのコストも見込んでいるようです。
段ボールの値上げの流れについて
値上げ活動の際に気になるのは各社の動きです。
レンゴーや大王と言った製紙一貫メーカーの動きから中小のボックスメーカーの動きは大きく異なります。
それらの動きを予想してみます。
レンゴーの値上げ活動
いつの時代も段ボールの値上げは業界№1のレンゴーがキーポイントとなります。
前回の値上げではレンゴーが仕事を無くしても値上げを完遂させると言う勢いで活動された結果、段ボール業界全体的に見ても値上げが浸透しました。
しかし今回は同じようにはいかないのではないかと予想されます。
レンゴー単体でみると、ここ最近の採算内容が良くないため、これ以上仕事を落とせないことから慎重に動くのではないかと予想します。
まずは製紙、シートでの値上げを完遂させた上、段ボールケース自体の値上げはスローペースで行う、、、
そうすることで大きく仕事を落とすことなく、なんなら新しい仕事もとっていけるような状況となるでしょう。
やはりレンゴーグループと言う業界一位の力、業界の舵の取り方はピカ一ですよね。
各社の値上げ活動
今回の値上げは製紙やシートの値上げは比較的早く浸透することを考えるとレンゴーや大王、王子からシートを購入しているところのボックスメーカーは段ボールケースの値上げをせざるを得なくなるでしょう。
よく値上げの時期に値上げをせず、新規の仕事を掻っ攫う中小企業のメーカーが出没するのがあるあるでしたが、今回の値上げ時にはそういう会社は少ないのではないかと考えます。
コロナで仕事が減り、いくつかの中小企業が廃業しました。
今後、仕事がどうなるかわからない中、採算内容をさらに悪化させるような会社は少ないだろうと考えるからです。
段ボール業界3番手のトーモクの値上げ活動はどうなのか?
製紙一貫メーカーが値上げ活動に動くと表明する中で、気になるのが、一貫メーカーと関わりをもたないトーモクの動きです。
製紙会社の中でも日本製紙、特殊東海製紙、三菱製紙などの今後の動き次第で影響がありそうです。
それらの会社が今回の値上げに便乗しない状況であれば、段ボールの値上げの進捗を鈍化させる要素になります。
今回の値上げのキーポイントとなりそうですよね。
果たして段ボールがまた値上げをするのか?2022年度の状況を考えてみるのまとめ
今回、段ボールの値上げについて主観がありながらも解説しました。
レンゴー、大王製紙と大手の製紙一貫メーカーが値上げの表明をしたことで、製紙とシートは上がっていくことは間違いないです。
その次の段階として段ボールの値上げにつながるかどうかはトーモクなどの第三勢力の動きが気になるところですよね。
引き続き状況を見ていくことにします。
今回の記事が参考になれば幸いです。
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